早期発見、早期治療がコロナ克服のカギ?

投稿者:nakajima 投稿日時:金, 2021-08-13 15:39

 相変わらず、コロナが最大のテーマだ。
 自宅引きこもり生活でテレビをよく見るようになった。東京オリンピックは最良の慰めだったが、同時にコロナの感染爆発が進行していったのには恐怖を感じた。東京オリンピックの方は選手とコーチなどを隔離する「バブル方式」が成功して、「外国選手が日本に感染を大量に持ち込む」「選手の間で感染爆発が起こる」「外国選手が日本から感染を世界に拡散させる」と言った事前の指摘はおおむね克服できたようだ。大会運営者の努力に感謝したい。
 しかし、オリンピックとは関係なく進行している感染爆発は終息のめどが立たない。
 テレビではいろいろな医学関係者や評論家が思い付きを述べている。ほとんどはすでに聞いてきたことの繰り返しで、それで解決できるなら、現在のような感染爆発は起きなかった。もちろん、情報通信技術は「テレワーク」の普及やオンラインの各種サービスで人流を抑制する効果をもたらした。それ以上にもっとできることはないのだろうか。経済を戻し、情報産業も次のステップに進まなければならない。
 テレビで、ある医師が主張している議論に注目させられた。その医師は開業医のようだが、保健所を通す現在の取り扱いが間違っていると主張する。検査をして陽性が出るとすぐに治療薬を4錠渡すそうだ。これで翌日には全快すると言っている。ただし、この治療薬は感染ごく初期にしか効果がないという。感染初期なら劇的に効くらしい。
 新型インフルエンザ等対策特別措置法では現在の新型コロナ感染症は第1類に指定され、保健所が窓口で対応しなければならない仕組みだそうだ。この医師の主張は、これを第5類に指定しなおし、かかりつけ医で処置できるようする、ということだ。彼によれば、現在のネックは必ず保健所を通すので、処理しきれず、病院に送られるのは感染判明後数日以上経って症状が悪化してから、という現実にある。しかも、医療機関のひっ迫から、現在は重症化しなければ入院もできない、と新ルールが発表されている。
 保健所の機能マヒ、初期の投薬で治療が進むのに、初期には適切な医療ができない第1種で治療機会を失っている。医師の主張を繰り返すと、新型コロナは第5類に指定し、初期の感染段階でかかりつけ医が診断、投薬すれば治るインフルエンザの扱いにすることだ。これで感染初期に全国のかかりつけ医が対応でき、医療のひっ迫もなくなる。
 振り返ると、コロナ対策の原則は、早期発見、早期隔離、早期治療だったはずだ。そのために、PCR検査を幅広く行い、陽性者を隔離し、重症化すれば専門施設で集中治療する。この原則が最初から崩れたのが問題だった。
陽性者が多く発生すると保健所の負担が大きくなるから、という理由らしいが検査能力があるにも関わらず検査は絞り込まれた。保健所の能力は十分に拡充されなかったので、検査が必要になっても1週間も待たされることが多くなり、検査しても結果が出るのに数日を要することも多くなった。検査や判定の遅れから隔離が十分に行われないため、市中感染が広がり、あちらこちらで地雷に触れる状況になった。患者は重症化してから患者が殺到する医療機関に負担がしわ寄せされる気の毒な状況になった。
この現状分析からすると、確かに、早期発見、初期治療が重要で、能力不足の保健所を経由する仕組みを変えなければならない。
ワクチン接種の徹底化が解決策の1つであるのは確かで、この路線をさらに加速させるとともに、初期段階でかかりつけ医が投薬する、という新しい仕組みを早急に確立してもらいたい、と、テレビを見ながら思ったが、この方法には早くも医師の側から反論が出ているらしい。船頭多くして船山に登る、の類で、なかなか前に進まない。新技術がビジネスに結び付かない日本の後進性と同じで、コロナの医療現場は「戦場」となっているのに、相変わらず慎重論で前に進もうとしない日本社会の縮図をみる思いだ。