日本の信頼を取り戻そう

投稿者:jaspanet 投稿日時:月, 2011-04-25 22:24

連合会に加盟している組合でも経験された企業は多いと思う。福島原発のトラブルが伝えられてから、米国ビジネスマンやインド人技術者、中国人技術者など、日本で活動していた外国人の動きは早かった。もちろん、全部ではなく一部なのだが、目立つポジションの方から動いたので余計に素早く感じられた。たとえば、インドの某大手情報サービス業の関係者から聞いた話では、日本法人では地位の上の人から順次、帰国して行ったという。日本人の従業員には気づかれないほどフイと姿が消えたそうだ。出社しないので宿舎を訪ねると、玄関のカギは開きっぱなし、台所は食器が汚れたままどころか、テーブルの上には食事が食べかけのまま残されていた、というエピソードまである。

 米系コンサルティング企業では米国人幹部、フランス系企業ではフランス人幹部、日本の情報企業の多くは中国人技術者、と、震災後1週間のうちには一斉に姿を消したと言われる。これをもってして、外国ビジネス関係者は「なんと薄情な」とがっくりする向きも多いようである。

 しかし、逆の立場に立ったらどうだったろうか。参考になるのは、9.11の同時多発テロの際の日本企業の行動はどうだったか。米国滞在中の旅行者には帰国勧告が出た。多くの企業は半年近く、米国への出張を規制した。留学中の子供を米国から呼び戻そうとした記憶がある人も多いはずだ。中国でサーズが流行した時も同様だった。中国から日本人のビジネスマンや留学生は一斉に呼び戻された。政府や企業、家族が呼び戻しているのである。今回も、実態は、本人の意志より本国にいる周囲の意志が強く、呼び返されているのではないか。

 特に、日本の情報を伝えるCNNなどでは「JAPAN melt down」と福島原発のニュースが連日、報道されていた。「核汚染」となれば、本国の企業、家族が、日本全体が核汚染されていると恐れて、呼び戻そうとする気持ちも理解できる。放射能汚染を恐れて日本製品の輸入慎重論が出てくるくらいである。

 被災地を除けば、首都圏も正常な姿に戻っているが、海外からは、依然として日本は放射能汚染された国にみえるのだろう。

 ただし、あちらこちらに日本救済のチャリティの催しがあり、台湾や韓国でも一日で巨額の義捐金が集められたと聞く。JASPAの提携相手である台湾のCISAからも心温まるお見舞いのメールをいただいた。近いうちに、一時帰国した外国人ビジネスマンや技術者、留学生も次々と帰ってきつつあるようだ。むしろこうした方々に深い感謝を表し、いつか、逆に我々の方から、この恩に報いるように心に刻まなければなるまい。日本人としての能力を磨き、世界にまた尊敬され、信頼されるような日本を再構築しなければならない。