景気と停電家電

投稿者:jaspanet 投稿日時:水, 2011-05-25 16:19

4月の経済指標明暗。百貨店売上高は大震災の月、3月から大幅増加で回復基調鮮明。一方、新車販売台数は前年比半減という落ち込み。回転の速い生活関連の消費財は販売が順調で、耐久消費財は買い控えということか。

 いや、細かく見るとさらに状況は複雑のようだ。計画停電などの非日常的体験を経た消費者は、日本ではこれまでになかったニーズを発見したようである。「蓄電型の家電製品」が注目されてきたのである。節電型の商品に人気が出る、というよりも一歩進んで、たとえば、蓄電装置を配備した冷蔵庫に需要が高まるということである。停電してもノートパソコンや携帯メールは使えたではないか。充電器があれば停電しても大丈夫ではないか、と気がついたのである。

 停電したら使えないと思っていたテレビ、ファックス電話、冷蔵庫、電灯、何でも、充電装置が付いていて、パソコンのように普段から充電装置経由で直流で利用しているなら、ある程度の時間は停電はやり過ごせる。電気に頼っていたガスコンロもバスユニットも、いったん、充電器を通して直流で使っていれば、停電でこんなに不便しなかった。マンションの屋上の給水塔に水を揚げるモーターも同じ仕組みなら、不便は避けられたはずではないか。

 これまで停電はほとんどない優秀な電力会社のお陰で、こういう迂遠な方法は考えていなかった。実は、停電の多い発展途上国では、すでに充電型の家電製品があったようだが、まさか、日本でそういうニーズがあるとは想像もしなかった。気が付けば大きな潜在市場である。家庭用自家発電装置も売り切れのようだが、大本から充電する家庭用充電器もこれから需要が爆発しそうだ。直流の充電器は、家庭用の小規模風力発電機や太陽光発電装置での生成電力もこまめに追加充電して蓄電できるので楽しみもある。表示盤で現在の蓄電量と想定継続時間などが示されれば、新しい生活習慣ができるのではないか。

 そのコントロールはITの出番だ。変化のあるところにITの新しい舞台がある。ソフトウェア産業は口を開けて仕事の来るのを待っていても社会貢献の機会は少ない。自ら挑戦してこれらのサービスモデルを作り、提供して行くことで存在意義を認めてもらうことができる。新しい活動の舞台はあちらこちらにできつつあるのではないか。