準備を急げ~~迫りくる大地震の足音

投稿者:nakajima 投稿日時:日, 2012-04-01 17:56

 文部科学省、内閣府から次々と従来の地震被害の想定を遥かに上回る被害予測が公表された。
まず、文科省は3月30日、首都直下地震である。最悪のケースで、東京湾北部、お台場付近の直下で起きた場合、東京23区全域で震度7か6強が襲う。周知のように、首都圏はデータセンターの72%が集中している。ユーザーはすぐに駆けつけてサーバーを操作できる場所を望むので、首都圏に開設してしまうのである。

そのデータセンターの地点を点検すると最悪のケースでは、ほとんどが震度7から6弱までの地域である。ユーザーの要求のままにビジネスセンターに近い首都圏ばかりにデータセンターを建設したのは誤りである。Web会議システムが急速に進化し、遠隔地でも同一場所で作業しているような環境を作れる現在では、サーバーを日常的にビジネスセンターの近くに置いておく必要はないのである。速やかに、全国に機能分散するデータセンターのネットワークを構築すべきである。

翌日の3月31日、内閣府は南海地震が発生した際の最悪のケースの予想を発表した。駿河湾から日向灘南方まで伸びる南海トラフが大規模に動いた場合である。浜岡原発のある御前崎付近で震度7の激震が襲うと予想されるほか、室戸岬、足摺岬なども震度7の激震が予想されている。その他、太平洋岸に面した地域は震度6強、九州東部、四国全域、近畿全域、東海地方全域は震度6弱以上の激震が襲うとの予測である。

さらに津波である。東京都は湾内で江東区2.3メートルと既存の防潮堤で対応できるが、新島で29.7メートル、静岡県伊豆半島で25.3メートル、愛知県豊橋市20.5メートル、徳島県海陽町20.3メートル、高知県黒潮町34.4メートルなど、従来の想定をはるかに上回る巨大津波が押し寄せる可能性がある。今までは「1000年に1度の話で我々が生きているうちには来ない」と希望的予想で軽視してきたが、東日本大地震を経験した今では、近未来に襲い来る大災害として実感できる。

大災害の後でも、我々が責任を持たなければならない情報システムは、ますます重要なインフラになる。全力を尽くしてシステムを運用し続けるのが社会的使命だ。従業員の安全、業務継続のための手配、電力、水、食料、最低限の住環境の確保など、企業それぞれが対策を急がなければならないだろう。社会を守るのは情報産業界の義務である。