2013年 年頭挨拶

投稿者:jaspanet 投稿日時:火, 2013-01-01 19:34

情報技術が生み出す社会は相変わらず急速に進展している。現在のキーワードは「融合」さらに、「オープン」「安全・安心」「スマート」というところである。情報産業には、情報技術の適用領域が大きく広がる期待もあるが、同時に技術の進化に追いつくための苦労も大きい。しかし、未来に向かって前進しようとする社会を支え、改革を推進するエンジンであるという自負も、情報技術を扱うわれわれは、はっきりと自覚している。

  「融合」という点では、医療分野、農業分野、教育分野がその主要ターゲットになっている。従来も各分野にパソコンや情報機器を導入して「情報化」を図ってきた。しかし、「融合」では、さらに深化させて、医療行為、農作業、教育プロセスなどの各種のデータ
を情報通信技術によって大量に集積し、分析して、「情報」を良質の「知識」「知見」「ノウハウ」に変えて行くことを意味している。

  「情報」の「知識」への変換は「ビッグデータ」処理技術である。インターネットが「モノ」と「モノ」をつなぐ道具になったために集まるようになった膨大なデータ、スマートホンやスマート端末の普及によってますます盛んになった「ヒト」と「ヒト」をつな
ぐSNSサービス。ここでも膨大なデータが時々刻々と生まれている。これらを高速処理する「ビッグデータ」処理サービスが、「知識」を創造し、今後の「融合」のカギを握る。

  もっと大きな「融合」は電力との融合だ。中規模の太陽光発電や風力発電に加えて、小規模な再生エネルギーによる発電装置が各家庭、各地域、各事業所で始まる。小型の蓄電装置も大量に設置されるようになる。電気自動車が「走る蓄電装置」として新しい機能を
もつようになる。家電、事務機、工作機械などの電力使用機器も膨大な数である。電力を供給する側、電力を消費する側、そして蓄電して中継する側、これらは超分散して連携することになる。これらをインターネットがつないでIT(ICT)と電力が融合するスマート
社会を形成する。情報産業がその社会構築の担い手である。

  「オープン」では、OSや言語でオープン技術が浸透し始めた。新しいシステムが数多く構築されることになろう。行政機関が保有する公共データを民間に開放して経済価値のある「情報」に加工し、役立てようという「オープンデータ」も始まろうとしている。

  情報通信インフラに依存する現代社会にとっての脅威は、サイバー犯罪やサイバーテロである。社会を安全、安心に守るためには、情報セキュリティ技術のさらなる向上が必要である。ソフトウェア開発、提供に携わる企業の責任は一段と重くなる。

  全国ソフトウェア協同組合連合会は、北海道から沖縄まで、各地で中小ソフトウェア企業が組織する事業協同組合が結集した連合体である。ビジネス環境や社会情勢についての情報交換や交流、ビジネスのあっせん、国内外での共同研修や共同福利厚生、台湾のソフ
ト業界との交流などの実利的な活動とともに、中小ソフト業界の声を経済産業省・総務省・厚生労働省・公正取引委員会などの行政に届け、また、行政の施策を周知させて政策の後押しをする活動などを精力的に行なってきた。

 激変する時代の中で、ITによって社会を変えて行く原動力になりたいと思っている。