上場とその思い

コムチュア株式会社
代表取締役社長 向 浩一

当社はJASPA会員の一員として、お陰様で昨年3月20日にJASDAQに上場致しました。

振り返りますと、l2年前私が2代目JASPA会長に就任する際、初代会長でありました石川会長から、「向さんの会社も上場したらどうですか。 JASPAの会長は代々上場しましょうよ」と言われた事を思い出します。私はその時、返事に窮し、「そうしたいのですが、なかなか難しい事ですね」と軽く受け流したことを覚えています。そんな事も、今思えば上場をするキッカケだったのかもしれません。

上場後、親しい人の中には“何で上場したのですか?" “金持ちになれた?”などと言う人もいました。私は、上場することによって良い会社になりたい、上場はそのキッカケとしたい、良い会社にするために上場という力を借りたい、 と思ったのです。

また、良い会社になる為に必要な、企業としての成熟度、 仕組みを作らなければ、 上場出来ないという事も準備の段階で思い知らされました。
上場準備のプロセスについては、昨年6月のJASPA総会にて“上場までの軌跡”と題して請演させて頂きお話した通りですが、今日は私の思いについて少しお話しさせて頂きたいと思います。

私の言う良い会社の条件とは “顧客満足と社員満足を一致させる経営を目指す”という事です。その結果が、株主満足にもつながると考えております。
我社のスローガンは「お客様には感動を、 社員には夢を」であります。このスローガンを達成することは簡単ではありません。社員1人ひとりをその気にさせるために上場を目指した、といっても過言ではありません。上場後、上場企業の一員として社員の目線が変わったのはもちろんの事、社外の人々の我々を見る目や、期待する役割も変わってきているのを実感し、私の狙いは外れていなかったと思っています。

2つ目の条件は “特徴をもった企業" にしていくことです。我々の業界は今後とも堅調に拡大はしますが、同時に淘汰の方向に進むでしょう。 M&Aもますますさかんになるでしょう。 強みのあるビジネスモデルを確立することが生き残っていくことになるのではないでしょうか。

そのためにはまず事業戦略を明確にすること。良い人材を育成・補強し、役割と権限を明確にして、決まりを守り続ける組織をつくること。そして収益力と効率化を徹底する仕組みをつくること等、すなわち “人づくり、組織づくり、仕組づくり'によって、企業成熟度を高めていくことです。

これらのことを進めていき、上場企業として皆様の期待に応えていくことが、今の私のミッションだと考えています。進むも苦労、とどまるも苦労と言いますが、これからも挑戦していきたいと思います。

昨年61才になりましたが、これからも若さを忘れずに新しい荒海に向ってチャレンジしていく所存です。これも JASPAの皆さんと出会い、教えられ、切磋琢磨してきたことが、今日の私を育ててくれたのだと思います。改めてここで皆様へ御礼を申し上げるとともに、 今後とも末永いお付き合いと、 ご指導ご鞭捷の程宜しくお願い致します。