JASPA会報1月号 新春座談会

日時:平成19年12月4日(火)18:30~21:30
場所:帝国ホテル本館3階錦の間

≪出席者≫
八尋 俊英 経済産業省 商務情報政策局 情報処理振興課 課長
中島 洋 JASPA会長 首都圏ソフトウェア協同組合 理事長
横尾 良明 JASPA専務理事
安達 幸詔 JASPA理事 中央イメージ・テクノロジー研究開発協同組合 理事長
薄木 浩 JASPA理事 青森県情報サービス協同組合 理事長
真杉 幸市 JASPA監事 首都圈コンピュータ技術者株式会社 代表取締役
吉弘 京子 JASPA参事 ソフトウェア事業協同組合 副理事長
田淵 信夫 JASPA会員 西日本コンピュータ技術者協同組合 理事長
桜井 俊秀 JASPA会員 静岡県ソフトウェア事業協同組合 副理事長
舟橋千鶴子 JASPA会員 首都圈ソフトウェア協同組合 理事
中原 凡子 JASPA会員 首都圈ソフトウェア協同組合 理事
岡積 正夫 JASPA会員 株式会社流通戦略総合研究所 代表取締役
『地方自治体システム再構築 最適化計画 支援コンサルタント』
名和 睦 JASPA事務局

中島 今日は、自治体基幹システム再構築というテーマで、地方におけるIT企業の育成はどうすべきなのかをまず議論し、その後に広範な問題について八尋課長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。またわれわれの方も、 多数のメンバーが参加しました。いろいろな分野でいろいろな角度からご意見をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
まず、この自治体基幹システム再構築について、今、全国を飛び歩いて推進している流通戦略総合研究所の岡積さんから20分ほど、現状は一体どうなっているのか、情報を提供するという意味合いも含めてお願いします。

自治体基幹システム再構築と地方におけるIT企業育成について

岡積 私が実際にやっているコンサルの現状についてお話をさせていただきます。

今、自治体の基幹システム再構築はどのような状態にあるかと申しますと、去年の3月から今年の3月にかけて、CIO補佐官連絡会議があり、その中で各自治体のシステムについてどのように再構築を進めていけばいいのか具体的なガイドラインが出てきました。本来、国のためにそのガイドラインを作ったのだと思いますが、各自治体では今年、特に夏ごろから急激に、最適化について構築業者と完全に分離して整理をしようという動きが出てきています。それまで私はちょうど5年間ぐらい、全くシステム再構築については手をつけずに、前段の現状がどうなっているか、それから最適化計画についてどのように考えているか、実行計画を具体化するとどうなるのかということをコンサルティングし、全国で約25の自治体について仕様書作成と調達支援を行いました。その結果、最終的に審査で決定した業者は様々です。 最近ではかなり小さな企業に決定する場合もあります。

来年については、20年度に最適化計画を策定するための予算化が多くの自治体で進んでいます。

最適化の現状分析と最適化計画の作成は大体9ヵ月から1年間ぐらいをかけて整理していくのですが、その調査分析・最適化計画策定を早く終えて、再構築に向けた調達に進みたいという希望が増えています。最近全国の自治体やベンダーを通じて最適化の動向についてほぽ毎日のように問い合わせがあります。
全国適格業者(システム構築事業者)の多くが行政統合パッケージを、この5年間位の間に発表し販売しています。このパッケージは年3回位は見直しをかける事によってレベルアップされ、自治体ニーズに合った使い勝手の良いものになってきています。

行政統合パッケージは、従来10万人程度の自治体でしか使えなかったものが、現在40万人クラスまで使えるようになってきまして、 多くの事例が出てくるようになりました。

1.全国自治体基幹システム再構築に向けて

まず、全国の自治体の基幹システムについて、システム利用の問題点です。

ユーザー部門からみると情報部門の要求対応レベルが低く、その満足度は非常に低い状態です。つまり、従来汎用機で行ってきた仕組みでは、ユーザーが求める業務をこなすことが出来なくなったことに起因しています。そこでユーザーが自分たちの予算でシステムを調達するようになってきました。そのため、住民系情報、税などの基幹システムとの連携のないシステムが非常に多く存在するようになり非効率な状態での情報利用が進行することとなっています。基幹としての住民系情報が、ユーザー側個別システムとの連携ができていない状態が多く見られ、それぞれが工クセル等で処理するため、重複入力、 再加工しながら作業を行うケースが多く発生しています。また各部門がデータを非正規な形式で管理することも見受けられます。

業務改善の手段としての情報システムが、連携性がないために全体最適化からほど遠い煩雑な管理となって、業務効率化を妨げています。また、法制度改正等が頻繁に起こり、20年度にも大きな法制度改正が3月にあります。制度改正のたびにシステムを改修しなければいけないという事実があり、従来都度全てオーダーメードで処理いますので、連携性の悪い仕組みが増え、そのコストが高くなるという現状があります。しかも、法改正時に変更や更新等が出ることについて何の保証契約もされていないので、幾らお金がかかっても湯水のように払わなければならない状況となっています。

更に、情報投資に対する合理性に関しては、 まだ不明確な面がたくさんありますので、高価格という印象が強いものが多く残っています。

日常起こっているさまざまなIT関連の障害に対する対応も、大手ベンダーがベースになる汎用機のバックアップをしている為、障害が出てもすぐに対応する事ができなくなっています。各ユーザー部門が自分たちで調達する場合は契約も原課がするために、全体を契約で保証する力バーができていません。

私どもが見させていただくと90%はこのような状況になっています。しかも片側では行政改革の話があり、その片側では現状維持のジレンマの中。そんな状況の上、システムに対するプロがいない。 CIO補佐官もいないし、職員のほとんどが行政職として人事異動の中でころころ変わりますので、システムがどんどん悪い状態になって折角の合理化の仕組みだけれどうまくいかない状態になっています。

また、国や県には、電子自治体をバックアップする仕組みを提供するという概念はありますが、その前の段階としての整備、標準化がなされていません。ですから現状は非常に混乱した状態にあります。その為抜本的に見直しに着手する必要性が出てきたのです。

そういう背景の中でCIO連絡会でのガイドラインが出て、ぜひこれにかけていきたいと、非常にみんな心を強くしました。重要なことは、今の個々の自治体をメインで見ている既存調達先(大手ベンダーなど)に対して不満足であるということです。これはほぽ全自治体にいえます。 このような背景から、随意契約を排除し、その調達の際には仕様書自体もちゃんとしたものを作って、ちゃんとした総合評価方式で審査するため、外部に委託して公明盛大に進めようとする方向性が顕著になってきたわけであります。

これまではその予算化が思うように出来ませんでしたが、ガイドラインが出たことでかなりスムーズにできるようになりましたし、あまり高額でないコンサルティングであることも、具体的な事例として出てきましたので、理解度が増したという感じがしています。

2.自治体における外部専門家活用の位置づけ

再構築で新たな調達をしていくことを前提として考えた場合に何が一番重要かというと、調達のための仕様書です。この仕様書をしっかり書いて調達をしていきたいということが絶対的に骨格にあります。仕様書は要件定義書とイコールという考え方で今進めていますので、ベンダー能力を引き出す仕様書、自治体側各ユーザー部門のニーズを反映した仕様書、そして提案者の保証(担保)を引き出す仕様書という三つの項目が土台になった仕様書を作り上げていくことがポイントになります。

ちなみに仕様書の項目でいくとどのくらいの項目になるのかといいますと、私たちのベースでは、10万人を土台にして大体2000~2500項目の仕様書になっていきます。そこまで書き込むと、課題整理は90%完成です。残り10%はそれぞれの原課、それぞれの風土と、多少のわがままをどう整理していくかになります。

よくこれは課題として出てきますが、仕様書で自治体側がどのようなことを求めているのか。まず、提案者による新たな展開への期待の可視化(問題点がよく理解されている、分かりやすい) ということが一つです。これは、今まで分かりにくかったということを裏付けています。次に、保証範囲の明示です。今までは、システム再構築というとシステムを作ることしか考えていなかったわけですが、やはり自治体の基幹システムは運用の方が重要です。この部分について契約書を見ると一行しかなく、一式でその後のサポートという概念しかありません。SLAという表現は、存在しません。保範囲を明確にしSLAが結べるところまで仕様書の中に折り込んでいきます。

情報投資額の妥当性としては、パッケージ価格もそれぞれ違いますし、規模によっても違いますので一概には言えませんが、基本的に現状使っている額を土台にしてどう考えていくかを一つのポイントにしています。私たちは、まず10万人の都市であると、運用一切合切を入れて年間大体5億円を土台にしています。 それを債務負担行為で5年間程度、定額12ヵ月で割った金額を目安と考え、それに何をオプションとしていくかで積算をします。規模によって積算内容は変化します。

今まで多くの自治体は、自分たちのシステムがぼろぼろになって使い物にならないことを総論的に分かっていながら、ある決断をして踏み出すことができませんでした。そのポイントは、データ移行とその移行コスト、新システムの導入による新たなユーザー教育やマニュアルの作成、更には運用のサポート方法、制度改正対応とその費用など不安材料が多数あるからです。既存のベンダーに対して大きな不満がたくさんあるけれど踏み出せなかったのが現状です。

この不安を全部仕様書の中に折り込むことで不安を解消し、的確な審査をして総合評価方式で行う。そこまで整理をすると、自治体側は本気になります。その後は、調達についてはそれなりに慣れていますし、判断力はありますのでうまくいくのです。

3.自治体が抱えるその他の課題

併せて自治体側が抱える課題の中で不安な要素として必ずそれぞれの部門が上げてくるのは、今まで単年度で、助成金を使って調達していたのですが、それが債務負担行為、私どもは5~7年間というものを勧めます。この議会承認を取らなくてはならないのです。総額にすると、 10万人都市でも6年間では約30億円です。今、経費節減でそんな金額が出てくるものかという話になります。

私たちは現状のコストを土台にして、新たなパッケージを導入して運用も完全にアウトソーシングし、地場企業育成のために地場に帳票作成などを依頼して、チェックも外注することも含めて総額で幾らになるのか、現状ではどんなコスト/がかかっているのか完全に細分化し調査分析をします。

実はこれは自治体の情報化白書で出てくる年間の純情報投資額と一致していません。白書に記載されているのは実態の半分くらいだとお考えください。CIO連絡会議の全体の話については先ほど申し上げたので触れませんが、最適化支援については、皆さん積極的に考えるようになってきました。

4.地方におけるIT企業育成の観点

私どもが最適化計画を作る骨子として、今まで10万人都市以上の自治体は大手ベンダーが多くを占めていました。その他の場合は地方センター的なもので汎用機的運用をしてきたのです。これを整理しIT企業を育成するのですが、その具体案を提示します。これは、コンソーシアム型の方向で実施する事が一番です。それから、システム構築にみんな目が行きすぎていますが、一番のお金の源泉は運用の中にあります。これは固定的・安定的収入として受取ることができます。

ちなみに、10万人都市で運用部分として5年契約をした場合の金額は概ね3億円。つまり、 2億円×5年= 10億円ぐらいが構築の費用で、パッケージを使ったりカスタマイズしたりする費用だとおおまかに考えていいと思うのです。ネットワークの費用も含めてそれぐらいのベースです。

現状は大手ベンダー独占的となっていますが、コンソーシアム型にする事で共存しながらIT企業を育てていくのです。その為には、大手ベンダーとは一緒に組んで、地方のITを運用する部隊について教育する責任があるということも保証契約の中に抱合というやり方をします。そうしない限り、みなさん都会型ITの産業構造しか見ないから、地方には若い人たちはいないし、その人たちを集めてやるだけの仕事はないという現在の状況に陥るのです。だからわれわれはそこを含めて、IT企業を起こしなさいということも、場所によっては仕様書に書きます。

そうやって縛りをつけながら運用を学び、自治体の業務が変わっていくことに伴うプログラムの変更について自分たちも勉強しながら、その技術を習得していく。このやり方をしない限り、l T企業は育成できないだろうというのがポイントです。それを土台にしてアウトソーシングをするところまで踏み込むべきなのです。
あと何枚か資料を付けましたのは、CIO連絡会議の決定の中で、省の中で出てきたことの最適化の流れのポイントだけを整理したものです。つまり、今申し上げたのは企画段階で、制度・業務見直し、システム企画のところです。設計・開発ばかりを追いかけがちですが、 ここをちゃんと整理しないことには設計・開発はできません。その後に運用があって、具体的にそれがどういう仕組みなのかというところにつなげていくということです。

調達についても、最初に一括でやる場合もありますが、もちろん企画段階の調達、設計段階の調達、運用段階の調達と分離も可能です。ただし、1番枕の企画段階だけは完全に分離することが前提です。このガイドラインについては、皆さん賛成されて、その方向に向っています。

また、CIO補佐官・支援スタッフの仕事はどうなるかというと、最適化計画策定と、設計・開発、それから運用に関するところは完全に分離します。

アウトソーシングは、従来、市の業務としては企画だけの予定でしたが、実際はITマネジメント業務、ヘルプデスクの分野も全てです。情報システム組織は、今やヘルプデスク化しています。ですから、そのヘルプデスクもマネジメントも全部外部に任せてしまう。そういう仕様書を書き、全て任せていくスタイルにしていくのです。

考え方として、自治体と企業コンソーシアムが体制、システム構築、運用サービス、IT利活用強化、共通項目などをそれぞれ別の会社に分割してもいいのです。その辺をよくご理解いただくと、 ビジネスチャンスが膨らむでしょう。IT教育も含めて運用と考えていければ更に良いと思います。

もう一つ実態として今一番問題で、弱いのはセキュリティーです。 セキュリティーはないも同然です。個人の重要な住民情報を預かっていますが、その情報を加工して自分たちの必要な仕事をしていますのでその加工データ持っている部署がたくさんあるため、最新の住民情報とそれぞれが持っている住民情報にはズレがあるということも往々にしてあるのです。その整理の観点からもセキュリティを見直す必要があります。

コンソーシアムとしてどのように考えていって自治体をバックアップするかというと、システム構築も運用も、基本的には有資格ベンダー(同規模以上の自治体実績があるベンダー)が地場企業を育成しながら全体の責任も持っていくという形でやっていくのがベストであろうということです。

中島 ありがとうございました。幾つか事例を教えていただけたら…。それぞれどのような段階で、どのような状況なのですか。

岡積 最新で構築全部が終了して全国的にも話題になりましたのは、沖縄県宜野湾市です。約10万人の都市です。それから、中部地方の中核都市はちょうど現状評価報告書が終わって方向性を決定しました。これから最適化計画を3月までに作っていって、4月から仕様書を作るという段階です。ですから、この夏にかけて実際に総合評価方式で調達する予定です。

中島 完成するのはいつごろなのですか。

岡積 多分、来秋に業者選定が終わり、1年半あると大体できます。ですが、規模が大きいのでユーザー部門とのコミュニケーションが細かく取れますから少し期間が長い方がいいです。

中島 宜野湾の場合には、地域の企業との連携、大手のベンダー、有資格ベンダーとの連携はどのようされたのですか。

岡積 宜野湾は、東京に本社のある大手ベンダーと、宣野湾市ではなくて隣の浦添市にある業者とがコンソーシアムを組み、全体の全責任を負って作り上げました。

中島 運用まで?

岡積 運用まで完全にアウ トソーシングしました。

もう一つ、最近の事例で、今年の夏に決定したところが北海道の某市です。 人口はl3万人です。この市は地域にあるIT企業が非常に脆弱でした。5 社ぐらいあったのをまとめて、一つのコンソーシアムを作らせました。それと大手ベンダーが組み合わさって、全体を見る。地場企業グループが運用センターを自分たちで作りました。そこに移すという形態で進めています。

中島 5社というのは、合併したわけではなくて出資会社ですね。

岡積 そうです。出資形態です。地域によって少しずつ変えています。 大分県の某市の場合は、ちょうど選定が先週終わりました。
この市内には l T企業がなくて半年程前に市が10%ほど出資して新たな企業を作りました。そこにみんな参加する形で幾つかの会社が合併しましたが、市が骨格になりました。そこが基本的に運用について請け負ったというようなやり方です。 ケースバイケースで、いろいろな方法論があると思います。

中島 分かりました。
今、岡積さんから現状の自治体の問題点と、それを再生させるための方法論について幾つか議論がありました。 皆さんからご意見を聞いた上で、 また八尋課長にお聞きしますが、 取りあえず、まず最初の所感を。

八尋 一つ感じたのは、今、岡積さんのお話の中で、CIOガイドラインのお話は経産省も含めて省庁を越えてCI0連絡会議で分離調達も含めてきちんとやっていきましょうと一つにまとまっていますね。ただ、政府レベルでやっていこうとしている分離調達でさえ、 本当にその情報システムがアーキテク トレベルで分かっている人がいるかというと若干心もとないです。 例えば都庁でCIOがいらっしゃいますが、そのレベルでも、本当にどこまでできるのかというのは少しトライアルだと思います。ですが、国全体できちんと要件定義をして、分離できるものはきちんと分離して一番工キスパートの人に頼んでいくというものを目指しましょうということで動いています。
それから産業界側でも、 スキルスタンダードのITSSにつながっていくものとして、今、UISSもできました。利用者側がお任せするばかりではなくて、ユーザー事業者側が要件定義ぐらいできるようになりましょうというのがUISSです。

それに重ねて今、産構審でこの7月に出た、有賀さんがおまとめになった人材ワーキングの結果を受けて試験改革を着々と進めようということになっています。前の初級ジスアドという情報処理技術者試験のレベルを、現状ではITベンダーさん側によった資格になっていますから、エントリーレベルのITパスポート試験という形にし、もう少し普通のユーザー企業側に入られるような方にもぜひ受けていただく。今、実は2年後位を目処にコンピュータベースで毎年何度も受けられるような試験、そして合格しても不合格になっても分野別の得点を全部提示しますというようなことをやろうとしています。試験の中身は今まで以上に経営マネジメントなども分かった上でちゃんと要件定義をして、それが全体の会社のいろいろな計算や事業計画に関係する内容を含むようにしようとしています。

ですから、流れとしては先ほどのガイドラインと同じで設計し、受注してもらえればいいというのではなく、発注者側がもっと元気になっていいシステムを作り、地元へのサービス含めてきちんとやっていく。それを人任せでは駄目ですという流れになってきているのではないかと思います。

やはりそういうことができる人材をというと少し気の長い話なのですが、どうも初中等教育あたりから間違っていまして…大学でも専門学校でもIT情報系は人気がないですから、どこの大学に聞いても、コンピューターサイエンスを志望する学生というのは平均点よりもちょっと低いぐらいの場合が多く、教えがいがないというか、もう教えていても危ない。やはり人ありきなのですけれど、流れを全部変えていくというと、CIOガイドライン一つ作っても風向きが変わってきています。 これはいい話です。

人材の関係は、今ちょうど文科省と経産省で産学パートナーシップという協議会が、10月3日に甘利大臣と渡海大臣でスタートしています。その中の情報処理分科会はついこの間スタートしたのですが、名古屋大学の阿草先生が座長、産業界からはセブンイレブンからトヨタまで、いろいろな方に参加頂いています。

もう一つ、インドやアメリカのグローバルな動きがようやくこの2~3年、意外なところで日本にもつながってきそうだと心配し始めています。金融業界におけるサブプライム問題がかなり根深くなるのではないかということです。今いろいろな産業調査を見て、まだ気にしている段階ですが、日本の情報サービス産業の大半は金融と官公庁系ですが、その金融が、いよいよサブプライムで、 IT投資のこの2~3年の計画を見直し始めている。この5~10年の今の流れと変わってきているのは、日本系のベンダーでなくてもいいのではないかと考えはじめています。代表的に成功されたのは新生銀行ぐらいでしょうか。ATMを0円にするときにインドのインフォシスを使いました。その成功は、新生銀行の八城会長がシティバンク時代に欧州でインフォシスに作らせた欧州全域の銀行ソフトウエア、勘定系ソフトウエアを欧州全域で使えそうなものだからいいだろうと日本にそのまま持ってきたのです。開発費を抑えてコスト競争力を得たことにより、日本におけるATM0円初の実施につながったそうです。

金融は今、人が転職されるので、実は新生にいたそのチームの人が結構都銀に行ったりして、やればできるのだという傾向が出ています。別にインドを使えばいいという意味ではなくて、もうちょっとユーザー系企業である銀行側がきちんと設計し、要件定義をし、日本のベンダーさんに全部お任せという今までのやり方から脱しよう、そして併せてコストを下げるという形で、この政府の分離調達と併せて一番得意なところをきちんとやって、 それを自ら組み立てるという形に変わっていこうとしています。

例えば銀行の情報システム部門も、昔は就職してずっと定年まで変わりませんでしたが、都銀の次のところへ異動したり、場合によっては流通系へ異動があったりという人の流動化も起きているようです。グローバルな今の潮流を日本でもかなり真剣に議論しなければいけないのではないかと思っています。そんなことを今お聞きしていて思いました。

岡積 先ほどお話をしていなかったのですが、 私自身ユーザー側だったので、売る側ではないのです。そして実際、CIO補佐官に外部から選ばれた方で、完全にユーザーの情報システムを本部長クラスでそれなりにきっちりやってきたという方は非常に少ない。つまり、ユーザー側の痛みが分かっていない。ユーザー側なのに、何となく売る側の構築の方ばかり目が向いてしまう問題がたくさんあり、実はボタンの掛け違いが非常に多いです。人選の際は経歴を見てもそういうところがあるので、ユーザー視点でいい仕事をした人をピックアップして選任していただきたいと強く感じます。

中島 人材問題が非常に大きな課題だと。それから最後の方はちょっと憂鬱になるような話がありました (笑)。

しかし、今日のテーマで言うと、大手ベンダーが日本の金融分野に十分なビジネスチャンスがないということになってくると、自治体のところにまで深く踏み入ってくる可能性はあるので、その玉突きでの競合というのは非常に懸念されるところです。こちら側もきちんと仕事を請けられる体制を作っていかなければいけません。 その課題は何か。 どういう知識を持っていけば有利な状況を築けるかということになってきます。

薄木さん、青森の状況を具体的な地方の状況としてお話を伺いたいと思います。いろいろあるかと思いますが一 つ、コールセンターについてお願いします。

薄木 従来、いわゆる大手ベンダーが誘致企業で地方に行くというのは、ほとんどこのコールセンターが主です。今、青森の組合でやろうとしているのは、本当に地場の地域活性化をやろうという意識のある企業を集めて、なおかつ、例えば自治体の固定資産税未納など、自治体の協力も少し入れながら…。という地域のいわゆる青森ナイズ的なものです。例えばキングなど、建築資材を売っているホームセンター。そのコンタクトセンター的なコールセンターを考えています。

県へ相談したところ調査費をつけてくれたので、この3月までに取りまとめを行っている最中です。中島会長や皆さんからいろいろ指導を受けながら進めたいと思っています。
なぜ地域の活性化を地元企業中心でやるのか。ですが、大手の方は5年前後で撤退することが多いのです。折角の雇用の場を撤退、消滅させないためにも、地場の方でそういうものを作って…。特に青森などは、有効求人倍率が0.5くらいといったところにも、ゆくゆくは5年くらいで1000人規模のコールセンターを作りたい、最初は50人からやっていきたいと考えています。

中島 岡積さんの議論の中にもコールセンターが一つの材料としてありました。アウトソーシングすべきという分野としてコメントがありましたが、薄木さんのところでは、基幹システムの再構築ということころはどのような進捗状況ですか。

薄木 現状、基幹システムは、県と市町村で共同運営しているもので、平成19年11月中旬に再構築のみなおしをするということで了承されました。今後については、あり方を検討中です。コールセンターについては、県の窓口の方々も雇用促進につながる為、強く興味を持っているようです。そのためにも、地域発のコールセンターとして成功させたいですね。

中島 まずそこを重点的にやっていく。

薄木 そのためには、民間が主にやりますが、行政さんもパックアップするという協力も必要になります。運営上必要な法的なものも改良していただければと思いますし、50~60歳の方、自治体の選りすぐりの人をそこに一応、再雇用と言うとおかしいですが、5年間ぐらい勤めて頂いて、地元の若者がそこで仕事を学ぶ。地域のふるさと税ではないですが、ふるさとコールセンターに少し恩返しをしてもらおうと考えています。2月頃に大体纏りますのでその時はご指導をよろしくお願いします。

中島 またいろいろと協力させて頂きたいと思います。地方の状況も含めてご意見を伺いたいと思います。

桜井さん、静岡は県全体、あるいは市の動きはどのような感じなのですか。

桜井 まず、非常に今日のお話が私どもにとってタイムリーだということが一つあります。静岡県は県としてはまだ動きがつかめませんし、私どものSSA(静岡県ソフトウエア事業協同組合)も長い間JASPAのお力を借りて、コンソーシアムのときも、その前のジョイントベンチャーのときもアプローチはしたのですが、なかなか切り崩せないまま来ています。

ですが、今動きが出ているというのは、静岡でもこのCIO連絡会の影響か、市長が昨今のマニフェストにうたい込みましたので、これを外に出さざるを得ない。その為CIO補佐官の任命については、いわゆる業者側の人間や、いい人材がいてもなかなか引っ張ってこられない。いろいろな理由があって責任を持って推薦できない。そのため、市が公募に切り替えたそうでスケジュールが遅れています。

また、県内では静岡市、浜松市の順で政令指定都市になりました。静岡市が70万余、浜松は90万程度です。浜松市では現在CIO補佐官を置いていまして、これは部長級で人事権も持つ本格的なCIO補佐官です。私どもの協会にいた静岡の出身の人間で、かつてIBMにいたという方です。

彼の話では、地産地消という言い方で地元の業者を取り込むことをやっています。ですが、ただ仕事を下ろすという以前に、行政システムをできれば汎用化したい、商材としてやりたいぐらいのもくろみも含んで行政側に登用し、公務員と一緒になって仕事をする中で技術導入を図りたいという構想です。

そのときに、浜松市はどちらかというと工業系の会社が多く、いわゆるアプリケーションの専門の会社が少ないため、静岡市以上に地元企業の団体がなくて、今回初めて浜松の商工会議所の音頭取りで、地元IT企業の組織化をする動きがあります。

静岡には静岡情報産業協会という静岡県中部を基盤にした協会があるのですが、ここで浜松の動きも出てきたので、東部にも働きかけて、全県1区ではなくて東中西それぞれの工リアの協会を立ち上げて、連合会形式で県にも対応できる協会を立ち上げようということになっています。

とにかく今、ベンダー協会が存在する大きな理由は、タイムリーに、ラッキーにも行政の方がCIO補佐官という人材、また助言を求めているのですから、これからが協会というか業界団体が地元行政とパートナーシップを組んでいく、またとない機会だということです。ですから、今日のようなお話を持って帰って、このバックグラウンドをうまく使えば、呼び水というか、行政は求めているので…。しかも、今のCIO補佐官レベルの話は、できる人をとの事ですので、その次のオープン系への移行にまだ数年かかるわけですので、それに向けて準備を進めていきたいと考えています。

よくある話ですが、行政が本気になっているのに地元の受け皿がない、顔が見えないとよく言われます。そういう意味でも、SSAは県内を力パーしているのですが、では、対象となる行政とは、県になるのか、それとも各企業の地元の自治体なのか、どちらに向けて行くかという課題に直面しています。そのような状況にあって、やはり地元の協会の体制づくりも急がなくてはいけません。そんなところです。

中島 どうもありがとうございました。 静岡は、今の岡積さんの現状認識とぴったり合っていますね。
田端さん、広島はどのような具合なのですか。

田端 端的に言いますと、広島県にはCIOがいまして、広島県情報産業協会と1回目の会議を開きました。ただ、民間から来た人なのでCIOさんの権限がどのレベルか不明ですが、CIOさんはえらく前向きなのですが、話し合いの中でも行政側の担当者からブレーキがかかる場面もあって…。

中島 けん制されているのですね。

田端 だから、先ほど言われた受け皿の話はよくあるのですが、ぐっと進んでしまうと、実は地元に優先的には出したくないのだそうです。

中島 出したくないというのは?

田端 不安がある。今まで実績があるところに安心感がある。本音のところはですね。だから仕様書では実績が必要となる。優先するとかえって弱くなる。結局、よく出てくるのは、建設業で今まで公共事業で出してきたけれども結果は育っていないのではないか、情報産業もそうなるのではないか。と言われるそうです。広島市は秋葉さんが、ITビジネス振興課など作っています。こちらも地元ITベンチャーを募集してパッケージ製品を開発して産業振興をマイクロソフトと一緒にしようと動いています。広島と秋田と、幾つかあるようです。今度12月12日に選定すると言っていました。

中島 そうですか。

田淵 広島だけではなくて。そのような感じです。
それはそれでいいのですが、私が一番聞きたいのは、中島会長がずっと前に言ったSaaSですが、各県にサーバーを置くという話、あれは実行されるのですかね。どんな0 Sでやるのかとか、すごい興味がある。

どこの県も同一になってしまうのですか。全部Linuxになるとか。

八尋 今、経産省で予算を取ろうとしているのは、シングルのサインオンできるようなインターフェースを使い、そこに乗っていただけるいろいろなソフトウエアに関しては、いったんそこのIDを発行したときにいろいろなソフトウエア、例えば松竹梅といろいろあったとしても、1回サインオンすると、その人と認識していろいろなものが使えるというものです。同時に、そこで例えば人件費を打ち出すためにいろいろな勘定項目を打ったりしますね。そういうものであれば、保険の関係で社会保険庁とデータがつながるようになるとか…。

田端 ゲートウェイ的なものだけなのですか。

八尋 ゲートウェイと、どちらかと言うとその後ろ側ですね。後ろ側というのは、法務省の登記であるとか、財務省のe-Taxであるとか。基本的にこちら側のプラットフォームでパブリック系は全部統一できるようにしましょうと。

田淵 公的なところでつないでしまう。民間の共同利用型ではないのですね。

八尋 民間の共同利用型の部分は、少なくとも今いろいろあるソフトウエアを全部ばらばらに買ってきたりダウンロードしたり、ネットde記帳みたいなSaaS型のものがあったりします。それが例、今そういうものも進んでいない、例えば一番最初の小規模の、一 人の個人事業の事業者さんがユーザー系でいたとします。その人が、パソコンさえあればそこでネットde記帳を使いたければそれでもいいし、もっと難しいソフトウエアや知らないものも含めて使いたければいいし、そのインターフェースと後ろ側のプラットフォーム、およびデータセンター、それから電子納税システムは作ります。その他、各県でどうするか、 あるいは商工会議所さん独自の動きをされても、インターフェースは全部公開するので、つながりますよということです。

田端 実は、私どもはスーパーマーケットが得意で、個別の話になってしまいますが、小さいスーパーがみんな共同受発注でやりたいと言っているのですが、JCA (日本チェーンストア協会の略称)手順という30年くらい前の非常に懐かしいプロトコルがいまだに動いているのですよ。それがもう非常に疲弊しているのですが、なかなかそれが移行できないのです。今、私のお客さんのところで共同利用しようということで、 中島会長の話が入ったので、ではそれに乗つかって作ってしまえばいいやと思ったのだけれど、そういうものではなさそうですね。

八尋 どちらかというと全国無数の、どういう方でもいいから50万事業者ぐらいは使えるものというぐらい負荷に耐えられるものは作ろうということになっています。電子申請側のシステムは一気に作ってしまうでしょう。それから勘定系なりいろいろなソフトウエアがありますから、ほぽ全国区でやっていらっしゃるところは全部乗つかってくると思います。それから、 地方だけで展開されるようなソフトウエアの事業者もどうぞ乗つかってくださいと。インターフェースも公開しますし、日本中にあるありとあらゆるソフトウェアがサービスとして乗つかってくるということです。

横尾 今の話を聞くと、業界そのものが大きく変わってきますよね、 将来的なこと考えると。

八尋 そのきっかけになるかもしれません。

そして多分、きっかけにとっていいのは、e-Taxなどがアメリカに比べて全然進んでいないのです。ですから、この機会は政治的にSaaSでみんないいじゃないかと言っていますから、本来であればなかなかつながってくれないところが今、ぜひ乗りましょうという雰囲気になっています。

田淵 つながるというところでe-Taxが出ましたよね。e-Taxのあれは住基カードの電子証明、いわゆる入札用の電子証明でもいけるのです。公共の入札は、電子入札用のコアシステムというのがありますね。電子証明書もありますよね。あれは同じプラットフォームに同時に入らないということを国税庁も知っているのですが、そういうところをコントロールする部門はないらしいのです。だから、今回いろいろお作りになるというのだけれど、そういうコントロールをする組織みたいなものもできてしまうのですか。

八尋 いや、そんなに大それたことではなくて、例えば対象にするのは、やはり税金なので、普通では動かないような、例えば商店街の八百屋さんなどを対象にしたいのです。

田端 八百屋さんがe-Taxに入るにはみたいなことですか。

八尋 そうすると、今、個人向けに東京都などがやっているソフトウエアのダウンロードができるではないですか。自分で申告できますよね。あのソフトウエアは、どう思いますか。

田淵 いや、そうなのだけれど、例えば小さい土建屋さんに平気で言うのですか?e-Taxのパソコンを買ってください、入札のパソコンを買ってくださいと。それはないだろうと(笑)。

別々に買って、 税務署に電話したら、「いや、そんなことは無用ですよ」と(笑)。そういうのは困るのですよね。小さい業者さんがたくさんそれ用にパソコンを買わなければいけないような世界ができてしまうと、まずいのではないかと。

中島 そうはさせないように(笑)。

八尋 それは、やはり流れを作るしかないのでしょうね。このプラットフォームにはといったときに複数にはならなくて、その仕様にくっついてくださいというふうに、できるだけオープンでどんな形でもといったものに合わせるのが、きっかけになるという意味ではね。

田淵 いや、やはり機会だけではなく調整する組織みたいなものがないと現実的には進まないのではないかと。

中島 例えば社保庁の仕組みと、医師会の仕組みとが同じパソコンで連携できるのかという問題ですね。レセコンは全く別のものだし、こういう状態は直らないのかという意図ですね。

田端 そういうことです。

中島 田淵さんからいい質問が出ていましたが、他のみなさんは如何ですか? 安達さんはどうですかね。

安達 個人的には、先ほど岡積さんのお話になったことや中島会長のお話を全部ひっくるめてどういうことなのかと聞きたいのは、まず第1点は、10万人を対象に大体5億円の大枠があって、5年間で25~30億円かかる。基本的にその中で、アウトソーシングに近いような仕組みで進めようとされているということですが自治体から見れば、人が育っていない以上は、最初はしょうがないと私は思っています。ただ、いずれ自治体内部の人を育てるのが条件だろうと思います。そういうことを何で言わないのか。

要は、すべて外に出してしまったら、何かあった場合には自治体側は、責任逃れのためのアウトソーシングというとらえ方もあるのかなとか、 先ほど聞いていてちょっと気になったのです。一般的にメーカーで考えますと、人のところに出してノウハウを取られるのが嫌ですから、基本的には自分たちで対応できることを考えます。 そういうことを考えると、ちょっとちぐはぐなものが将来出てくるのではないかなというのが一つの疑問です。

二つ目です。CIOの話が先ほどからあるのですが、開発を母体としたCIOと運用を主体としたCIOは違うと思います。その辺りを考えれば、開発で一人優秀なのがいたとします。その人間を運用まで引きずることは、私はその開発専門家のノウハウをつぶすようなものだと思うのですよ。同じような、システムをあちこちで作るのですから、CIOの資格か何か分かりませんが、そういった専門化達の協会を作られて、順序立てて支援体制を確立する事が大切だと思う。私は開発主体で動くよ、あなたは運用主体で動いてくれよと、何かそういった形で、いい意味で人材の効率化と全体のシステムの整合性をしっかり持ってシステムを開発する組み方はないのかなと聞いていたわけです。

それから三つ目の問題として、当然、先に手をつけるところはかなり現場のノウハウを出さざるを得ないと思います。岡積さんも全部ご存じではないと思うから、当然いろいろな形でいろいろなミーティングをしていろいろな知識を蓄積されると思います。ここで何を言いたいかというと、費用性の問題なのですよ。どこかのプロトユーザーで精一杯の資料を一生懸命出してやったのだと。結果的には、それを共通項に値する部分が沢山あると思います。それらを前提としてシステムを開発するわけです。当然、生産効率は上がるはずです。当然プラスになるはずです。そうすると、最初に出した自治体の共通項の部分、計算の方法が難しいのですが、それをその自治体に還元してあげる。一番最初にいろいろデータを出してくれたのだし、開発経費を還元するとか。それはメーカーがもうければいいのだ、自治体は税金だから勝手に組んでやればいいのだ、一般的に5億かかるのだ、お金がなければするな。と言うだけではなく公共性が高いシステムであるがゆえに自治体や開発者や運営者みんながお互いに歩み寄るような仕組みづくり、そういった仕掛けの作り方はあるのではないかと思います。

四つ目は青森の関係で、薄木さんから大手ベンダーはコールセンターの話がありました。是にはいろいろな問題が潜んでいると思っています。 第一に仕事量の安定化。第二に従事者のキャリアアップの難しさ。第三に従事者がヤル気を失せサービスの低下。第四にサービス低下に対する顧客からはコストの引き下げ。第五にコストが安ければ給与を多く出せないから従事者が辞める。などなどある。現実問題、結局、人間というのは向上心がありますから、その向上心をくすぐるような環境(給与の問題とキャリアアップ)を作らない限り、絶対にコールセンターはうまくいかないと思っている。こんなことがちょっと気になったのです。

横尾 それぞれが今までと同じように作り始めてしまっているというのが現実かと…。

ただ、先ほどの話の中で、総務省が調達のガイドラインを出したのが平成4年、そのときには、仕様書作成業者は入札資格がないのですね。それがようやく来た。今のような、ある意味で言うと、岡積さんが官公庁というより自治体のやり方をまとめましたからようやく見えてきたのでしょうね。もう一つは、それこそ総務省のCIOも含めて、まとめて今、現状に至っている。

更にもう一つ、一番大事なのは、本当は総務省だけではなく経産省も1回目をちゃんと通してもらいたいなというのはあります。岡積さんが作った総合評価方式の項目で、幾つぐらいあったでしょうか。

岡積 それは可変ですけれども、項目的には2000~3000です。

横尾 要するに項目を分ければ分けるほど、小さくすれば小さくするほど、点数がつけやすいのですね。大きくなると、これで大体幾ら、何点だ、どうのこうのと分からない。でも細かく書いてあると、この点、この点、この点とやると、極端なことを言うとある程度の知識があれば誰でも書ける。それは、もちろん税金をかけていることだから大事なことですが、経済産業省でも同じような研究をしているはずです。でも、突き詰められていない。総合評価形式は必要だというところで止まっているのだと思います。その辺も含めて、国の直属の組織はありますから、下から積み上げてきた方法を、そういう組織変更の時に参考にしていただきたい。そうすると、われわれの方も逆に入りやすいと思います。

もう一つ安達さんからの質問で、何で外に出したがるか?

まずシステムづくりより、運用が主になるのです。要するに収入が少ないから、お金をかけられないのです。より安く効率のいいところにということです。しかも、行政もサービス業ですから、根底は人件費です。お役人が何でもかんでもやるというのは一番金のかかることなので、地元なら地元でやる。先ほど言った、2年で辞めるからいいやということもあるのかもしれません。

もっと言うと、若い人材がそこのところで活用できればよりいいということだってあり得ますね。そういうものも含めていろいろと考えられているようには聞いています。その場合には、作る側は今までのベンダーでいいのです。 ただし、地元の企業も入れて一緒に作らないと運用できません。だからコンソーシアムなのだと。作る段階が終わったら、今度はその指導まで、1年間なのか2年間なのかそこまでやって、あとは地元の企業の方が運用はやっていきますよと契約を結んでいっているのです。

岡積 そうするようにしているのです。

横尾 現実にね。そうしないと、逆に言うと地方の中小企業は育たないわけです。急にやれと言われても、できないからね。

吉弘 Slerとしての力がないから。それと2年くらい前にイギリスに行って、自治体を訪問しました。その時を思い出すと今の日本の動きと同じ感じかなと思っています。結局、いろいろな自治体が同じものをたくさんそれぞれに作ってしまっていて…。

援助金や支援金というのはあまりお金がないし、お金がないところがどうやって住民に対するサービスをしていくかというのが非常に重要だと思うのです。そういう状況の中で、今、日本で言うSaaSやASPなどを利用し、システムそのものにはそんなにお金をかけないようにする。またSaaSやASPを活用する事でバージョンアップだの、法改正だのというのは全部、今までだったら自治体がお金を出さなくてはいけなかったけれど、中央が全部やってくれるのですからそのないお金を住民サービスに活用する事ができるのです。そういう意味においても、やはりSaaSの時代がやっと来て、良かったな。と思います。昔はよく同じような一つのパッケージを各自治体に導入することによってぼろもうけしちゃったよというような感じでしたよね。

横尾 しかも汎用機の(笑)。

吉弘 そうそう、ひどい。だから、それがなくなることは、 時代的には大変いいなと思います。

それと…地場のSlerの力がない。これについては大手ベンダーが今までのノウハウを持っていますから、きちっと一緒にコンソーシアムを組んで、そのノウハウを知っていく事は重要ですね。 そのような感じがしています。

中島 舟橋さんは如何ですか。

舟橋 私どもの会社では地方の市町村のシステムをやらせていただいていますが、弊社がディーラーと一緒に取り組んでやっております。 地場のソフトハウスを使う方向で、上流工程と開発は私どものSEがやっておりますが、それ以降の保守等を地方のソフトハウスに譲って任せていくというやり方を実際にやっているところが何力所かあります。そういうふうになりつつあるということは事実、私の実感としてありますし、 その傾向は全国的にそうなっていくべきであると思っています。

中島 中原さんのところも地方自治体と協力して活動を展開しようとしていますね。

中原 このシステム再構築にかかわっての地方のIT企業育成ということではないですが、先週、先々週ぐらいから、私どものホームページを見てということで福岡市の職員の方が2回くらいご来社くださいました。その中で彼らが言っていたのが、私どもでインドの高度IT教育機関を日本に持ってくるというような構想を持って動いていたところ、非常に興味があるということでした。そして2回目のときには、福岡市のアカデミーの理事長さんもご一緒にいらっしゃいました。大変気に入っていただけたようです。

その際の印象ですが、地方自治体の方でも意外とフットワークがいいのだなと感じました。1度目はホームページを見てすぐ走っていらっしゃったのですから。
皆さんご指摘のように、実際に地方のIT企業は非常に脆弱であり、その底上げのいろいろなネタ探しに自分たちも走っているというお話をいただいています。まだ今、始まったばかりのところですけれども。

中島 真杉さんから八尋課長へのご質問をお願いします。

真杉 情報大航海Projectというシステムがありましたね。あれが今どういう状況で、どういうところまで目指しているのか。日本初の大きな検索システム、ソフトウエア、それがどこまでいっていて、われわれはどのように使ったらいいのだろうということに興味があります。どうでしょうか。

八尋 ちょうど年内ぐらいには今までの中間の動きを…。とは言っても、実際に始まったのは9月です。年内に分かってきたことは、やはりいろいろな履歴を活用したサービスをやりたいという方が山といらっしゃるのです。 今NTTドコモさんがポケモンや角川など、いろいろなところと組んで、そのいろいろなところで皆さんサービスを活用されて、同じ銀座にいても違うものをおっしゃるわけですね。自分と似たような人とのプロファイリングもしながら、こういうゲームが好きで、このような音楽が好きで、このような位置にいる人はこのようなものが好きなのではないかと、どんどん提案していくのです。それが、いるいらないを選んだことによって更に進化していくというようなサービスで、テストユーザーを集めたら、今ほんの2ヵ月ぐらいですけれども、もう1000人を超えています。

そういうものへの関心が多い一方で、それに対するプライバシーのガイドラインみたいなものもすごく重要ではないですか。

真杉 個人側が情報を開示しなければならない?

八尋 開示しても、その本人とは分からないぎりぎりのところまで匿名化する。それをアノニマイゼーションボックスと今名付けていますが、そういう技術はぜひ共通技術として、今、他にもICカードで東急のPASMOもその匿名技術を使うとか、リクルートの子会社のベンチャーさんでもやはりそういうことを目指している方がいらっしゃるのです。

日本ではそういうものを早くやることによって、テレビもインターネットも携帯もカーナビもとみんなつながっていますから、その辺の匿名化技術やプライバシーガイドラインの安心できるものを国際的に輸出していく。例えばカーナビ一つ取っても、今、全世界の七十何パーセントなのですが、第2 次展開というのはITSも絡んで、運転者の履歴に応じた、例えば主婦の方とビジネスマンが活用するのでは必要とされる地図も違うとか、それをどこまで2.0的な情報も含めて使うかというのはプライバシーガイドラインだと。
そこを慌ててやろうかと思っていたのですが、ここに来て急にこの10月、11月ぐらいから、例えば今Googleで都市のいろいろな映像を撮って、マッピングがあります。そこに実際のリアルな映像を載せるというのはアメリカに限ってやっているのですが、それが自動車のナンバープレートが見えてしまうという問題があって、その映像の検索エンジンを提供しているのは、実はGoogleではなくてカナダのベンチャーなのです。カナダのプライバシーコミッショナーというプライバシーを保護している当局がものすごくそれを気にして、今アメリカで実験中のサービスがもしカナダに入ってきたときは、これは絶対許せない、プライバシーアクトに引っかかるというので、そのカナダのベンチャーさんを呼んで、 どういうつもりでGoogleに提供しているのだなどと問い質すことがあったのです。

それが、実は10月の頭でした。ちょうど力ナタのオタワで0ECDのNet関係の集まりがあって、われわれの情報大航海も行っているのですが、本当に今、直近でそういうことをきちんと世界的にルール化しなければいけないというので、アメリカの商務省もイギリスの貿易産業省もというような会話が始まりつつあります。日本が先に行きたいと思っていたのですが、急に世界中でプライバシー活用を、ウェブに閉じた話だけではなくてということで…。1年くらい前ですと、せいぜいGoogleのGmailが活用されているのではないかとか、バリュークリックも買収してどれだけ個人情報を飲み込むのかというようなウェブに閉じた話だったのが、実世界全部という話に今はなってきています。

その辺のガイドラインも含めて動こうとしているのです。実は今年の一つの成果は、あまり広く新聞に載っていないみたいですが、著作権の改正でパブコメまでいったものがあります。日本で検索エンジンをやっているベンチャーさんがいろいろいらっしゃいますが、違法なのですね。第三者の許諾なくウェブをクロールして引っ張ってきてランキングするというのは、日本では著作権法違反なのです。それを実は経産省から働きかけて文化庁の中に検討会を作っていただいて、ようやくこの10月の半ばまでに一応、やはり違反だという判断が出て、法改正をすべきだと。著作権法を改正して、日本でもグローリングをして検索エンジンをするということを合法化するというのは、パブコメでは出まして、文化庁も法改正をしましょうとなりました。今までは、Yahoo!もGoogleもサーバーは日本には置けないので外に置いているのです。

真杉 そうすると急激に進みそうですね。

八尋 今サーバー回りが結果的にはすごい研究者がし、つばし、いて、これもご存じだと思いますが、中国にBaidu という中国のネット人口の6割を捕まえている検索サーチ会社があるのですね。そこが今、東京に進出したがっているのです。理由は単純なのですが、中国清華大を出たようなエースを4000人抱えた研究所があるのですが、そのサーバー回りの管理も含めて進出したがっています。中国は電力事情が悪いので、電力が結構止まるらしくて東京に研究所の一部を移したがっているのですが、日本の著作権法だとアウトだから進出できませんと言われていたりもしました。その辺も変わってくるのではないでしょうか。

そのようなことも含めて、法改正だとか倫理だとか、社会でそれぐらい個人情報を提供すると人が助かることもあるのです。今、東急のPASM0が面白いのは、東急沿線上で単に鉄道のため、あるいはショッピングに使うだけではなくて、それ以外にもPASM0を提示したときに、 個人情報は出なくても、その方が少年であるとかご老人であるとか、その体力に合わせて、例えば夜道はこちらは危ないですよとか、こちらへ行くとエレベーターがありますよということを。今ですと定期券をひゅっとやったときぐらいしかないですが、東急さんとしてはあれがお店の決済だけではなくて、そこら中にタッチするパネルを置きたかったのです。置いたときに、その人の情報に合わせて、例えば女性の方だったら照明の明るい方向へとか。

誰がどこにいるということではなくて、みんなの集合値みたいな情報をどう活用したらいいかということも、もしかしたら新しい世界、生活の安心一安全かもしれません。

中島 組み込める仕事はたくさんありますよ。

安連 Suica、PASM0に関わっていますが、今、研究テーマとして幾つかメーカーさんと一緒になって動いていますけれども、Suicaの母体がJ R総研ですので、JR総研の方が、やはりこれは駄目だとか、これは後からやるのだとか、出てくる。結局その通りは進んでいないです。

中島 でも、ルールが変わると優先順位が変わってきますからね。

安達 確かにその通りです。

八尋 情報基盤強化税制という、今日の岡積さんのお話にあった連携していない部門間のシステムを連携するというものです。今まではビッグバン方式ですから、データベースをどんと入れ替えて、それは2年前の情報基盤強化税制で認めていただいて、現在お使いいただいている状況です。ですが税額7%控除か特別償却ですよね。これを、いわゆるエンタープライズ・サービス・パス、簡単な連携ソフトで、データベースは本社と工場で違っていたとしても、フォーマットでつながないものだとしても、ミドルウエアで連携させるソフトウエアが、今、結構セキュリティーが高いものが出てきているので、認めてくださいと。一応、何とかそれは認められそうだというのが1点です。

それから、 資本金が1億円以下の会社の場合でも、今は年間投資額が300万円以上でなくてはいけない。結構ハードルが高いので、これを一挙に70万円まで下げるということを、やっています。とにかく来年の3月で終わりだったものを、もう2年延長して、簡単なミドルウエアの金額も下げて、もっと世の中で本当に部門間のつながっていないところに使っていただく。

われわれも今、韓国やアメリカの実態調査も比較しているのですが、経産省のラフな第1ステージ、第2ステージ、第3ステージという、本社だけで導入している、本社と営業所も導入している、取引先まで導入しているという、そのステージの分布図を取っています。大体、アメリカは取引先まで含めて全部最適化していますというのが全産業の約10%あります。日本がその半分で4~5%です。そこが今、韓国に抜かれつつあるのです。その上、会社の中だけは部門を越えて工場や営業所を含めて最適化していますというところもアメリカのちょうど半分です。

日本はIT投資はしていますし、確かに部門別にいろいろなシステムを導入しているのですが、全体がつながっていないので、大航海的には情報の検索がお互いにはできていなくて、一番最適なサービス、利用環境になっていないのではないか。これを何とか税で突破したいと思っています。

横尾 うちの業界は特に駄目なわけだけれど、業界受発注システムを作ってしまうと、全く変わるのですよね、すべてにおいて。

吉弘 業界自体もね。

横尾 そう。だから、それの金はこれぐらい出しましょう、何々をしましょう、それのシステムはこうだよというものを決めていくと、特にIT業界はがらっと変わります。

横尾 今それがみんなばらばらなのですよね。だから、そこをやはり。

八尋 変えないといけないですよね。

横尾 それをやった途端にみんな変わるのですよね。

八尋 先ほどからご指摘いただいているSaaSの件についても、今までのこの税制は自社が投資したときにしか対象にならなかったのですが、他人のためにそういうサービスをするプロバイダ側にも利用できるように財務省には納得していただけたので、日本にもようやくSaaSを。日本勢でどんどんお作りになるみたいなので、そういう方にこの税制を使ってメリットを得ていただいて、その分、利用料を安くする。日米を比べているのですが、ライセンス数が少ない場合に、日本はやはりかなり割を食っていますね。 日米で提供している値段が全然違うので、それをやはり下げていただく勢いを作るためにも、少なくとも日本法人でそういう税制を使っていただいて、安く提供するというのはやっていこうかと思っています。

中島 それはありがたいですね。

八尋 正直ずっと感じているのは、日々の暮らしにおいて、システムダウンによる事故が起きるなど、ソフトウェアへの信頼に揺らぎがある一方で、ソフトウエアに対する関心が離れているようにも感じています。このようにお金も減収になり、 野党もとなってくると、目に見えるものの方が強いので…。そういうものはもういらないのではないかというような流れもあります。

舟橋 だから、その価値観というのがこの業界でもうちょっと認められていかないと、 この業界は安いものを安くというのではなくて…。技術者の価値をもうちょっと上げられるような業界にしていかないと。そうでないと給料も上がらない、だから人材が集まらないというスキームになりますので、その辺を、どうやってこの業界の価値を上げていくかということも考えていただかないと、これからの業界を明るくとか希望のあるという話をしても、基本的には価値が上がっていかないとよくならない気がしますが。

横尾 中島会長にも頼んで、ソフトウェア業界の大学の先生で優秀な方を探してもらったのです。でも、いないのだね。

中島 いや、法律分野の専門家がなかなか見つからない。 技術分野にはたくさんいらっしゃるのですが。

横尾 技術でも、どちらかというとメーカー側に偏っているような。変な言い方だけれども。だから、要するにソフトウエア側に大学の先生はあまり育っていないのが現状だということが分かってきた。前は一生懸命研究している人がいたんですけどね。

中島 今ソフトウエア産業全体でやっているのは経産省出身の前川徹さんとか、全体の産業挙動が分かるのは前川さんぐらいでしょうか。ましてや制度をどう変えるかという議論までという工ネルキーのある人がいないということです。

そうすると、外の人で法律を知らない人にバイタリティーのある人はいるのですけれど、法律を知らないので議論の前提条件をたくさん言わなくてはいけない。いろいろ言って、意見が一致しなかったらどうしようか、反対側に立ってしまったりしたらどうしようかと思って(笑)そんな状況なので、見つからないのですよ、本当に。

横尾 でも鋭意、探していることは探しています。まだ全然諦めてはいませんから。それよりも逆に言うと、それを探していて本当に気が付いたのは、この業界がちゃんと生き延びていけるのかなという(笑)。学生や子どもから、あるいは普通の人からの魅力がなくなっただけでなく、研究者ですらいなくなりつつあるというのは問題ですね。

八尋 まだチャンスはあります。 情振課で絡ませていただいたもう一つのJASPARですけれども、自動車のJASPARプロジェクトもソフトウエア工学関係でIPAのSECの鶴保先生のところで結構頑張っています。自動車のクーラー制御からエンジン制御までプロセス制御を標準化するというのがグローバル競争になっています。アメリカは独自の動きがありますし、また、日本のソフトウエアエンジニアが自動車関係に転職されると、今までクライアントビジネスで四苦八苦していたのが、やっとある意味で自分の見える形で、「自分のノウハウが自動車にこう貢献できるのか」と、転職がいいと思っているわけではないですけれど、そういう形では日本の今までのエンジニアが次の新展開に繁がるのではなし、でしょうか。

中島 給料は今、自動車の方が高そうな気がしますね (笑)。

八尋 それだけだとは思っていませんが、ちょっと思っているのは、先ほどの大航海もそうですが、 ウェブ、インターネットに閉じてしまっていると日本はやはり弱くて、それがPASM0など、目に見えると急に分るのです。 だから、組み込みもそうだと思います。やはりそこでの事故も含めて非常によく分かるので、頑張ろうというのが日本人には分かりやすいみたいで、ベンチマークが設定しやすくなるのではないでしょうか。

横尾 例えばPASM0で、システムの中でこういうものを始めると、そこにはプログラムがあるわけじゃない。そのプログラムを作ったのは、実はこの人で、これだけもうかったのだというような例がないのだよね、日本は残念ながら。企業になつちゃうから。

中島 特許を取って、「おれは」と言って何億円ももらって。後からせしめた人も時々いるけれど (笑)。

横尾 アメリカだとか中国だとか、日本以外のところにはいそうじゃないですか。正確には分からないけれども。これだけいろいろなものが変わって、いろいろなものが出てきているときにそういう人間が出てこないと、この業界は駄目だね。ばつとやっておれは1億もうかったとかね。

舟橋 そうですよね。社会に貢献しているというのが見えてくればね。

中島 そうですね。

今日は地方行政のIT化のお話、そしてSaaS・ASPに関するお話、更に税制についてや業界の人材確保と育成について等、八尋課長をお迎えし多方面にわたりお話をお伺いさせて頂きました。情報大航海について等は今後の展開について大変興味深く見て行きたいと思います。本日はどうもありがとうございました。