会長ご挨拶

投稿者:jaspanet 投稿日時:木, 2016-01-07 14:07

激動の時期に突入しました。東アジアのパワーバランスの変化、シリア難民の発生、ISに絡むテロや武力行使など、国際関係が緊張の度を強めています。情報通信分野でも、サイバー攻撃は「戦争」と呼ぶ段階になりました。日常生活や産業活動、社会活動など、あらゆる分野の基盤となっている情報インフラが脆弱性を露わにし、危機的状況です。重要な情報資産をどのように守るのか。日本の情報産業界が直面する大きな課題でもあります。

全国ソフトウェア協同組合連合会(JASPA)は全国各地の中堅・中小のソフト会社が組織している事業協同組合の連合体で、大きく揺れ動く情報産業の環境の中で、各地の協同組合メンバー企業が新しいビジネスのスタイルを開拓してゆくのをお手伝いし、新しい「情報企業」の形を生み出してゆきたいと思っています。
メンバーの組合は「事業協同組合」で、共同研修や共同福利厚生、共同受注、共同求人などのビジネスに直結する活動や改正派遣法への対応、各種の助成金・補助金の活用法など、経営に役立つ情報の収集と共有化を進めています。また、経済産業省、総務省、厚生労働省などの関連省庁や政界とも、直面する課題について情報交換し、施策を要望しています。

ただ、近年、JASPA単独でこうした施策を提案することに限界を感じているのも確かです。情報業界には、目的・趣旨が異なるとはいえ、同様に業界の現状の課題を認識して打開策を考える団体、組織が多数、活動しています。今後は、できるだけ、こうした団体と連携をとりながら、力を強めて活動してゆく方針です。

足下の状況をみれば、情報市場は拡大を続けています。マイナンバーに伴う需要増大や「高度情報国家、日本」のアピールの場になる2020年の東京五輪に向けての情報インフラ整備、IoT、ビッグデータ、ロボット技術の進展などへの対応で人手不足が目立っています。人材をどう育て、確保するか。生産性の極めて高い開発技法をどのように浸透させるか。組合連合会一丸となっていろいろな活動を繰り広げているところです。
冒頭のサイバーセキュリティも重要です。サイバー攻撃から情報資産を防衛する重要性は、マイナンバーの施行に伴ってさらに認識が深くなっています。JASPAでは、情報セキュリティや個人情報保護意識の向上、体制整備を促すため、日本個人情報管理協会(JAPiCO)の活動を全面的に支援しています。JASPA加盟企業の中にもユニークなVPN(仮想私設網)サービスの提供企業や標的型攻撃から情報を守る「秘密分散法」の技術を提供する企業など、日本企業のセキュリティを支援するメンバーもそろってきました。
激変する環境、次々出現する課題を、組合内外の力を結集して解決してゆく決意です。