マイナンバーカードをイノベーションの鍵に

投稿者:nakajima 投稿日時:月, 2016-02-01 17:12

 1月28日のJASPA賀詞交歓会に伴う記念パネル討論は平井たくや自民党IT戦略特命委員長、渡邊昇治経済産業省商務情報政策局情報処理振興課課長、荻原紀男コンピュータソフトウェア協会会長を招いて「マイナンバー」「サイバーセキュリティ」「日本IT団体連盟発足の意義」など、活発な議論が展開された。
 この中で平井特命委員長はマイナンバーカードがもつ歴史的な意義について「デジタル社会にイノベーションを起こす鍵だ」と指摘した。マイナンバーカードは内蔵するICチップに公的個人認証の機能を持たせている。これを読み取り装置にかざして個人認証(最初は暗証番号、しだいに指紋や顔などの生体認証になるだろう)すれば、ネットワーク社会で確実に個人を証明し、なりすましを防止することができる。
 ネットワークの中で確実に個人が認証できれば、安心、安全な仕組みができる。これを基礎にしたさまざまなサービスが誕生するだろう。
 すでに表明されているのが、自治体の証明書類をコンビニエンスストアの端末で発行するサービスである。東京都小平市がサービス開始を発表したほか、全国800の自治体で導入を検討している。住民票、戸籍証明、所得証明など、役所や出張所の窓口に出向かなければいけなかったのが、全国どこのコンビニの店舗でも、しかも、早朝から深夜まで長時間、サービスを提供してくれる。この鍵になるのがマイナンバーカードの公的個人認証機能である。
 選挙のインターネット投票も可能になるだろう。なりすましが防げるので、インターネットのオンライン銀行も安全になる。ネット通販も安全になる。ATMを使う際のキャッシュカードや自動車運転免許証、各種の資格証明証類なども、瞬時にネット経由でデータベースにアクセスして個人認証した人物が該当するかどうかを判定してくれる。マイナンバーカードを持ち歩かなければデジタル社会で毎日の生活にも不便することになる。
 当然、サービスもビジネスも新しいものが登場し、マイナンバーカードを使いこなせないビジネスは衰退する。どんな新しいサービスを生み出せるか。そのアイデア競争の時代が始まるのである。
 平井特命委員長は、「スマホが登場して10年だが、社会はすっかり変わってしまった。これと同じイノベーションがマイナンバーカードを基盤にして動き出す」と断言した。始まったばかりのマイナンバーだが、次のステップで発行されるカードが社会を変える最も大きな爆発力を持っている。
 この変化に機動的に対応することがIT企業には求められる。