日本は5Gで後れはとらないか~~始まったサービス開発競争

投稿者:nakajima 投稿日時:月, 2019-01-14 17:37

 「高速・大容量」「低遅延」「多数端末接続」という異次元の性能向上で新たな「通信革命」を期待される無線通信規格の5Gの時代が開幕直前になっている。米ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市CESでもブレーク直前とあって、目玉の製品、サービスとして先進各社の展示があったようだ。日本では2020年の商用開始、と言っていたが、米国や韓国の一部キャリアが今年中にサービスを開始することになったので、日本でも少し前倒しになるようだ。
 日本のキャリアは米国、韓国の動きをどう見ているか、聞いてみると、「米国も韓国もフル機能ではなく、機能の一部しかサービスしないようで、後れは取っていない」と焦りはない。日本の場合はまだ、使用する周波数の割り当てもこれからなので、キャリアが焦っても仕方がないのだが。
 日本のキャリアはニーズ掘り起こしに力を入れている。
 特にNTTドコモは、パートナー企業(団体)を募集して、パートナー契約したところに5G環境を無料で使用できるようにする「オープンラボ」を開設し、サービス開始前に「ユースケース」を準備する方針である。昨年春に東京、秋に大阪、そして新年に入って今月は沖縄那覇市に3番目のオープンラボをスタートさせた。消費者や企業、社会の側にある課題解決にICTがどのように活用できるか、5Gによってそれを解決できるか、ニーズの側からサービス開発に進もうという考えだ。したがってパートナーはICTに関係なく、実ユーザーと関わっている非IT企業(団体)である
 同社によると、すでにパートナーは2000企業(団体)を上回り、開発したユースケースも100を超えているという。
 NTTドコモは筆者が理事長に就任している「(一財)沖縄ITイノベーション戦略センター(ISCO)」設立時の出捐企業でもあり、中核会員だが、実はソフトバンクもau(沖縄セルラー電話)も出捐企業かつ中核会員である。3社のうちドコモが一番早く準備が整ったので、ISCOはまず、ドコモのオープンラボに協力している。「沖縄発」の5Gサービスをいち早く打ち出せないかと懇望している。他の2キャリアも沖縄が新サービスを生み出す地域として適しているという認識なので、3キャリアが競い合って「沖縄発」をどんどん生み出してもらいたい。
 高齢社会、環境重視社会など、日本は大きな社会的課題を抱えている分、異次元の技術革新ではニーズ主導の新サービスの開発に先行できる可能性がある。ここで、先進国と開いた差を縮め、逆転していけるのではないか、期待を抱いている。