遅ればせながら「eスポーツ」に注目

投稿者:nakajima 投稿日時:月, 2019-08-05 23:02

 ゲーム市場の延長線上に「eスポーツ」が生まれ、急速に新しいエンタテインメントとして成長しそうである。まず注目すべきは、「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI」。今秋の茨城国体に合わせて都道府県対抗戦が開催される。初の都道府県対抗だという。現実に行われるさまざまなスポーツを、新たにネットを通じて多数のプレイヤーが参加してバーチャルに進行させるというものだ。
このところNHKがeスポーツの報道に力を入れていることもあって、「eスポーツ」への関心が高まっている。車いすの生活をしているハンディキャップのプレイヤーもネットワークにつながる端末で健常者と対等に競技ができる。eスポーツ関係者に聞くと、年齢、国籍、性別、健康状況に関わりなく参加できる「バリアフリー」のゲームだという。
もちろん、機敏な反射神経を要求するようなゲームでは、反応に時間がかかる、つまり遅延があるようでは公平なゲームはできない。「インターネットがあれば、地球の裏側からでも参加できる」というのは誤解である。プレイヤーは高速回線で端末とゲーム用サーバーが結ばれていて、遅延が抑えられる距離の隔たりしか許されない。プレイヤーは体育館やホールなどの同じ施設の中で、参加者全員が公平に反応できるのが理想である。
ただ、eスポーツにはプレイヤー以外も参加できる仕掛けがある。どのチームが勝つか、などを予測して投票する、という観客層、その内側に、観客層に投票の判断の材料を理由付きで提供する「コメンテーター」も存在する。コメンテーターの解説が気に入れば、観客層が投票をする。投票をされた側にはそのスコアに応じてポイントが付与されるので、これを収入にする人も現れてくる。新しいビジネスにも見える。
プレイヤーがプロとして登録する仕組みができれば、「賭け」とは別次元なので良いが、アマチュアのままで「賞金稼ぎ」は問題にならないか。勝ちチームや選手に投票し、勝敗に応じてリターンがあるというのは「賭博」として禁じられていないか。製作者に無断でソフトが勝手に使われるのをどう管理するか。音楽の著作権を管理するJASRACのような機関があれば進展を後押しするだろう。
韓国や米国はすでにeスポーツの市場は大きく成長している。日本ではなぜ、市場成長が遅れているのか。どこにどのような課題があるのか。
日本は他の国より「賭け事」に規制が多いような気がする。それがeスポーツの発展のネックであるならば、それを排除する努力が必要であろう。情報産業界にとっても新しい市場を切り拓くチャンスである。真面目に議論すべき時期に来た。「eスポーツに注目」である。